一人暮らしをしていると
平日は仕事、休日は家事に時間を取られてゆっくりしてる時間は思ったよりずっと少ない。
で、気がつけば30代になり、
「あれ?思い描いた30代となんだか違う…」
なんてことになったりしてないだろうか?
気づいた時には手遅れ…。
そんなことにならないよう、「仕事もプライベートも忙しい一人暮らし。それでも転職活動は絶対にしておくべし」
という話をする。
一人暮らしは忙しい。ボンヤリしているとあっという間に中年になる
一人暮らしの人はとにかく忙しい。
平日は夜まで仕事。
休日は家事。
丸一日を自由にできる時間なんてほとんどない。
せいぜい祝日がある3連休くらいだ。
その3連休にしたって、日々の仕事の疲れから
「ぼんやりしていたら一日終わってた…」
なんてこともしょっちゅう。
そんな毎日をなんとなく過ごしている内に
30代になり、気がついたら
周りは結婚や出産を経て充実した人生を送ってる。
なのに、自分だけは取り残されていた…
なんてことは十分ある。
「毎日忙しいのに人生が豊かにならない」
これはキミが今勤めている職場にも問題がある可能性はある。
もちろん、だからといって、
「今の職場が嫌だから退職する!」
という安易な退職は勧めない。
ただ、在職中からでも転職活動を始めるのは全然アリだ。
ホントに転職をしなくても良い。
ただ、転職活動を始めることだけは早めに行った方が良いということ。
そのメリットはこうだ。
一人暮らしが転職活動を早めに始めておくメリット
転職活動は大変だ。
自己分析と応募資料の準備、応募先の会社の下調べ…。
ただでさえ
平日は仕事に追われ、休日は家事に追われる一人暮らしに
さらに負担を増やすようなことを言うのは心苦しいが、だがあえて言う。
一人暮らしこそ
転職活動は早めにやっておいたほうが良い。
そのメリットはこうだ。
- 自分が持っているスキル、経験の整理ができる
- 会社に依存せず、自立した意識が育つ
- 現在の仕事に打ち込みやすくなる
それぞれ説明する。
自分が持っているスキル、経験の整理ができる
転職活動を始めるとイヤでも
キミが今持っているスキルや経験を他の会社でも通用するものなのか、整理する必要がある。
いわゆる「スキルの棚卸し」だ。
転職活動でも始めない限り
自分のスキルを棚卸しするような機会はまず無い。
例えば今キミが別の会社に転職の面接をしようとするときに
自分のこれまでの経験や
持っているスキルをうまくアピールすることはできるだろうか?
ただ説明するだけじゃダメだ。
「自分という人材を買ってもらうセールストーク」になってないと、企業には響かない。
一度でも転職活動したことがある人は分かると思うがこれは意外と難しい。
僕も30代前半に一度転職活動してみたが転職エージェントの担当者に模擬面接してもらったところ、しどろもどろになってマトモに答えられなかったことをよく覚えている。
これは、上司との振り返り面談や、人事との定期考査などでは練習にはならない。
社外のお互いを全く知らない状態で短時間の内に簡潔明瞭に
自分を売り込むというアクションは、しっかり準備しないとダメだ。
会社に依存せず自立した意識が育つ
会社に所属していると、自分が職を失った状態になることをイメージしにくくなる。
しかし、今や日本の終身雇用制度は実質、崩壊しており、いつ誰がリストラされるかわからないくらいの
危機感を持って良いと思う。
何しろ、日本企業のトップと言っても良い大企業、トヨタ自動車が「終身雇用制度は不可能」と言い切っているのだ。
「終身雇用難しい」トヨタ社長発言でパンドラの箱開くか:日経ビジネス電子版
日経ビジネス電子版
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/051400346/
想像してみてほしい。
たとえばキミが明日、会社を放り出されたとして、すぐ次の会社を見つけられる自信はあるだろうか?
一人で稼いでいける力はあると自信を持って言えるだろうか?
YES、と断言できる人は少数だろう。
僕も含めて、会社に所属しているとつい
会社のカンバンを借りているコトを忘れがちだ。
いつも会うお客様や、取引先、パートナー企業のスタッフさんも、会社を離れてもキミと付き合いを続けてくれるだろうか。
転職活動を始めてみると、自分がいかに会社の看板に守られているかを知ることになる。
ただ、逆に、「会社から離れた自分」を改めて明確に意識できるようになれば視野が広がったり、「このままじゃダメだ!」という危機意識を持つことにもつながる。
意識が変われば行動も変わるきっかけにもなる。
現在の仕事に打ち込みやすくなる
「転職活動を始めたら今の会社の仕事に集中できなくなるんじゃないの?」
と思うかもしれないが、実際は逆だ。
どういうことかと言うと
転職活動を始めると
自分の強みやスキルを整理して自覚できると
今の仕事にも活かせたり、会社にアピールがしやすくなる。
更に他の会社を探してみることで「へー、こんな会社あるんだ!じゃあ次はココにしようかな?」
みたいに、今の勤め先に執着心がなくなる。
不思議なもので執着心がなくなると、仕事に対してフラットな姿勢で構える事できて、肩の力が抜けて良いアイデアを思いつきやすくなったりする。
「自分はこの会社しかいられないんだ…」
「自分はここで頑張るしか無いんだ…」
みたいになると、視野が狭くなったり、余裕がなくなって返ってミスや
トラブルが起きたりする。
モチベーションも上がらない。
仕事も異性も、一つに執着するのは視野が狭くなって返って悪い影響が出る。
そしてそれは、一般論として話しているだけじゃなく
僕の個人的な実体験からもそう実感している。
かつての僕も「時間が無い」を言い訳にして視野を狭くしていた
一時期の僕もまさにそうで、平日は仕事に追われ
休日は家事に追われ
たまに祝日があったり、盆と正月の休暇があっても、家で一日中ぼんやり過ごして何もしない。
というか何もする気にならない。
1日どころか1年があっという間に過ぎていく。
気が付いたら30代も後半。
「一体自分は何をやっていたんだろう?」
「これから先何をどうしていけばいいんだろう…?」
と、途方に暮れた。
そこまでの状況になって改めて、転職活動を始めたり、セミナーに参加したり、習い事を始めてみたりして、視野を広げることで、状況を打開できた。
それくらい、一人暮らしはぼんやりしていると
キャリアプラン、ライフプランが手遅れになりやすいと思う。
大事なことは「無理矢理にでも、自分を客観視する時間をとる」こと。
それに最も効果が高いのはやはり転職活動だと思う。
一人暮らしが転職活動を始める時に注意すること
一人暮らしの人が転職活動を始めるときに注意することは以下の通り。
- 衝動的に会社をやめてはいけない
- 誰かに相談するのは止めたほうがよい
衝動的に会社をやめてはいけない
一つ言っておきたいのは「衝動的に会社を辞めるのはやめたほうがいい」ということ。
最低1年か、できれば2年間くらいは貯金だけで暮らせるぐらいの蓄えは用意しておこう。
収入がない状態で貯金だけが毎月減っていくのを見ていくのは精神的にキツイ。
キツイというかめちゃくちゃ焦る。
人間は焦ると判断力が鈍る。
転職先の吟味をおろそかにしてしまって、とりあえず行けるところでいいから就職!という形で転職すると、待遇が悪かったり、良くない環境の会社に入ってしまうことがあり得る。
僕はまさにこれをやった。
30代後半で、転職活動は始めたものの、次の会社が決まらない会社を退職してしまったのだ。
あまりにもイヤになったので衝動的に退職した。
が、これはマズかった。
みるみる減っていく貯金。
決まらない転職先。
どんなにポジティブになろうとしても、
「ヤバイ…どうしよう…」
という気持ちは抑えられない。
そんな時、たまたま条件が合致する会社に縁があり、気持ちが焦っていたことも合って、入社を決めてしまった。
これが失敗。
入社したのは良かったものの、仕事の内容もあまりやりがいのあるものではなく、さらに一緒に働く先輩や、会社の上層部が今ひとつ
自分と合わなかった。
「このまま何年もここで働くのはイヤだな…」
という気持ちが強くなり、結局僕は数ヶ月の試用期間中に退職を決めた。
「貧すれば鈍する」と言うが、まさにそれ。
転職活動は精神的に余裕がある状態で進める方が多分うまくいくと僕は思う。
ただし。
例外的に、いわゆるブラック企業にいる人はすぐに退職してしたほうが良い。
心と体の健康は一度壊すと元には戻らない。
うつ病を元の状態に治すというのは「ゆで卵を生卵に戻すぐらい不可能なこと」だと表現していた。
一度壊してしまったものは完全に元に戻らないのだ。
体も脱臼した箇所が脱臼が癖になったり、椎間板ヘルニアになった人は椎間板ヘルニアを再発しやすいとか、体も100%元通りにはならないことが多いのと同じなのだ。
心と体の健康を壊しかねない職場からは両親でも兄妹姉妹でも頼って一刻も早く離れるべきだ。
誰かに相談するのは止めたほうがよい
転職活動するにあたって友人や家族や兄弟姉妹に相談するのは基本的におすすめしない。
なぜなら彼らはどんなに親身になったとしても
キミの人生の当事者ではないからだ。
どんな結果が待っていたとしても
良い結果だったにしても悪い結果だったにしても
重要な決断を誰かの意見に左右されると
必ずその人の顔を思い浮かべることになる。
キミのその後の人生は常にその誰かの顔を浮かべることになってしまうのだ。
重要な決断こそ、自分一人で決断すべきだ。
成功だったら文句なしにキミの判断の勝ち。
安心してほしい。
もし失敗したとしても
それは良い経験だ。
失敗を糧にして軌道修正すれば良い。
失敗を一切しない人生はありえない。
成功している人はそれ以上に数多くの失敗をしているものだ。
転職者の年代別データ
じゃあ、実際の転職者の年代別の状況はどんな感じなの?
というところが気になると思うので転職者の年代別データを調べてみた。
【転職成功者の年齢調査】平均年齢やコロナの影響、年代別のポイントは?
転職ならdoda(デューダ)https://doda.jp/guide/age/
やはり年齢が上になるほど転職者の割合は減る。
年令を重ねると転職という負荷が大きくかかるものを避けたり、またそもそもで転職自体がむずかしくなるということもあるだろう。
これはアラフォーの僕もまさに実感するところだった。
で、肝心の転職者の年収状況はどうか?というと
厚生労働省からデータが出ていて、若年層の年代(20代~40代)は転職により年収が増えている傾向があるが、45歳以上から数値が低くなり、50歳以上は転職して年収が増える人は減少傾向にある。
転職入職者の賃金変動状況
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/20-2/dl/kekka_gaiyo-04.pdf
ここで「意外と年齢高くても転職できそうね」
とは思わないほうが良い。
50歳以上で転職して年収を上げることができるのは「どこへ行っても成果を出せるハイクラスな人材」の可能性が高い。
データは平均化されているが、年代別の中でも「二極化」しているはずだ。
平均点の人がたくさんいるわけではなく、上に振り切った人がごく少数、下で低空飛行している人が多数、と見たほうが良いと思う。
忙しい一人暮らしこそ、余裕がある時に転職活動を始めよ!
転職活動は負担が大きい。
個人的には「もうひとつ別の仕事を持つ」くらいのボリュームがあると感じる。
特に初めて転職活動をする人にとってはなおさらだ。
勝手がわからず、色々苦労すると思う。
新卒の就職活動とはまた違う大変さがある。
ただ、「一度やればそれ以降はアップデートしていけば良い」
というメリットもある。
職務経歴書やスキルシートなどは前回分に加筆、改定をすればまた使い回せる。
ゼロからやらなくても良い。
最近は手書きよりもWord、Excelなどのデータ形式も
広く対応されているのでかなり負担は軽くなっている。
とはいえ、負担自体はゼロにはならないのでやはり「余裕がある時にやる」コトをオススメする。
「会社の業績がヤバい。来期言及されるかも…」
「業績不振でボーナスが減りそう…」
「朝会社に行ったら倒産してた…」
こんな状況で転職活動をいきなり始めるとホントにキツイ。
体力より、精神的にキツイ。
一番マズイのは焦って応募先の会社をよく吟味できないまま
転職先を決めてしまい、入ってから後悔する…、というパターン。
あまりポンポンと職を変えるのは履歴書を見られたときの印象も良くない。
そうならないためにも、転職活動は「会社をやめたくなったとき」よりも、ちょっと余裕があるときくらいに始めるのが一番だ。
一人で始めるのがシンドい人は転職エージェントを利用せよ!
そうは言っても、転職活動がシンドいのはよく分かる。
知らない人も多いみたいなのでここで紹介しておくが
世の中には転職先の求人探しと、転職活動をサポートしてくれる「転職エージェント」
というサービスがある。
応募者側はなんと無料だ。
「自分だけで転職活動は無理!」
と思う人は一度相談に行ってみると良い。
僕もかつて転職エージェントを活用して転職したことがあるので間違いはない。
転職エージェントがなぜ無料でサービスを提供できるのか?
ということと、転職エージェントを利用するメリットについてはメインブログ「もさくのーと。」でも記事にしてあるのでぜひ参考にしてみてほしい。